2011.06.06更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんのメガバクテリア・AGY・マクロラブダス症の症状についてです。



胃に感染したメガバクテリア(AGY)はどのような症状が出るのでしょうか?
 
 メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)によって、いわゆる「胃炎」のような状態になります。胃炎の症状は無症状、軽症、重症、突然死など多彩です。メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)の感染がごく軽度あるいは初期の場合、全く症状がなく一般的に飼育していてメガバクテリア(AGY・マクロラブダス)に感染していることに気付くことは難しいぐらいの状態です。



←嘔吐による頭の汚れ



しかし、メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)の感染が進行すると、徐々に消化器症状を中心とした病状が出始めます。食べる割には太らない、時々気持ち悪そうにしている、えづく、吐く(上の画像をクリック!!)、便の色が緑や茶色で安定しない、時には食べた粒がそのまま出る(未消化便)など、体調や便の状態が不安定になり始めます。しかし、まだ食べていることが多いので、様子を見てしまうことがあります。

←正常便



←下痢便



←黒色便(メレナ便)


この状態のまま様子を見てしまうと、徐々に消化器症状がひどくなり全身状態が悪化し始めます。まず少しずつ食欲が落ち、それにつれて体重が落ちていきます。この時、「食べている」とよく聞くことがありますが、実は皮付きの種子を剥いているだけであったり、嘴で細かく砕いているだけで実際には食べていないことが多いのです。それと同時に元気が無くなり始めます。
未消化便(粒便) さらに進行すると下痢や粒が混じる便になるだけでなく、鮮やかな緑色の便や黒い便が出始め食欲が廃絶し(無くなり)ます。
この鮮やかな緑の便は食べてないことにより出る便、黒い便は胃などの上部消化管からの出血を表しています。
いわゆるメレナ便と言われます。この頃にはかなり削痩(痩せ)が重度に進み、止まり木に止まっていても膨らんでいたり、フラフラしていたり、下に降りてじっとしていることもあります。この状態になると二次感染も起こり、突然死
 があり得る状態になります。突然死は胃穿孔や敗血症によって起こると言われています。この状態から治す事は非常に難しくなります。

 

投稿者: 小鳥のセンター病院

中央病院 TEL:048-266-6661
池袋病院 TEL:03-5960-3411