こんにちは小鳥のセンター病院です。今回のBLOGは小鳥さんの「ソノウ検査」についてです。ソノウとは食堂が一部拡張した場所であり、胃ではありません。さて、その検査とは何でしょうか?
鳥さんには「ソノウ」と言われる部位があります。しかし、全ての鳥が発達したソノウを持っているわけではなく、特にオウム・インコ類は非常に発達したソノウを持っています。ちなみにソノウは漢字で書くと「嗉嚢」と書きます。
ソノウは食道が一部拡張した場所で食べ物を一時期的に貯蔵したり、場合によってはヒナを育てるミルク(ピジョンミルク、フラミンゴミルクなど)を出したりする場所にもなります。このように様々な役割を果たすソノウも病気になることもあります。この時に行う検査を「ソノウ検査」と言います。ソノウ検査は感染症などを疑う時に行う検査になりますが健康診断の一部として行う事もあります。
ソノウ自体が病気になる原因としては炎症、異物、結石、腫瘍、火傷、裂傷など様々な病気があります。炎症は細菌、真菌、原虫などによって起こります。異物は鉛などの重金属や、人の食べ物、ラインストーン、プラスチック、毛玉などによって起こります。結石は尿酸、毛玉などによって起こります。腫瘍が出来る場合もあります。火傷はヒナに与えるサシ餌の温度管理のミスによって起こる事が多いです。裂傷はカラスや猛禽類、猫などに襲われたときに受傷する事が多いです。
実際にソノウ炎になった時の症状としてはアクビ、多飲、えずき、嘔吐などが見られます。この症状の中で、「えずき」とは漢字で「嘔吐き」と書きます。漢字の通り吐くしぐさの事で、鳥さんの場合は頭部と頸を上下に振って食べた物を吐き出すような仕草をする事です。しかし、これら全ての症状(アクビ、多飲、えずき、嘔吐)が全てのソノウ炎の症状として見られるわけではありません。全く無症状の時もあれば、全ての症状が現れている場合もあります。無症状の時は健康診断や食欲不振、膨らんでいるなどの場合に見つかる事があります。ソノウ炎の仕草がある時はもちろんですが、症状がなくても定期的な健康診断を受けるようにしてください。
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