2017.02.10更新

ウイルスによる感染症。ポリオーマウイルス属のAvian Polyoma Virus(APV)による感染症。オウム・インコ類からフィンチ類まで様々な種類に感受性がある。羽根や羽毛ダスト、分泌物などで水平感染が成立する。特にセキセイインコの雛(生後15日前後)は100%死亡し、生後15日を超えると羽毛異常、皮下出血、肝肥大、消化器症状、神経症状などにより突然死を起こす。海外でヒナの大量死で問題となる。その他に脱羽、羽毛形成不全(フレンチモルト)、消化器障害、肝臓障害、腎臓障害、呼吸器障害、出血斑などの症状が出る。この症状はオウム・インコ類の嘴と羽の病気(PBFD)の症状に類似する。成鳥が感染すると多くの場合無症状のキャリアー状態でいる。別名「Budgerigar Fledgling Disease・BFD」と呼ばれる。

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

サーコウイルス科サーコウイルス属のPsittacine Beak and Feather Disease Virus(PBFDウイルス)によって起こるウイルス感染症。鳥種、年齢によって感受性、症状は異なる。ヒナの頃は肺炎や腸炎などで死亡(突然死)する事が多く、幼鳥になると発育異常、羽毛異常、消化器症状(ソノウ食滞、下痢など)が多く、若鳥異常では羽鞘の脱落異常、羽軸の出血斑、ねじれ、脂粉の減少、や嘴の異常(キ弱化)が起こる。羽毛の以上と同時に免疫に必要なリンパ管を障害されるため、免疫不全となる。回復してもキャリアーになる。完治は難しい。ワクチンは無い。異常な形の羽毛形成や羽鞘の脱落異常、嘴の過長や脆弱化が見られる。大型鳥では初期に羽毛異常に伴って嘴に脂粉が付かず黒く光るのも特徴の1つ。同時にウイルスによる免疫抑制により感染症(細菌、真菌等の二次感染)などで死亡することもある。別名「オウム・インコ類の嘴と羽の病気」、「鳥のエイズ」とも言われる。

セキセイインコに発症した羽毛症状
セキセイインコに発症した羽毛症状

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

Polymerase chain reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の略。細菌やウイルスや真菌などのDNAやRNAの特定部位を増幅して感染の有無、菌の同定、さらに雌雄を判別などをする検査。。

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

Packed Cell Volumeの略。正式名「赤血球沈層容積」。全血液に対する赤血球の容積の割合。脱水、貧血、赤血球増多症などの指標となる。他に略字で「Ht・Hct:ヘマトクリット」と現わす。

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

Proventricular Dilatation Diseaseの略。腺胃が拡張している状態。拡張原因はウイルス説(ボルナウイルス説)、マクロラブダス(AGY、メガバクテリア)説、真菌説、鉛中毒、胃癌等による胃閉塞、腸閉塞など様々な理由で拡張が起こる。別名「腺胃拡張症」と言う。

タイハクオウムに見られた腺胃拡張
タイハクオウムに見られた腺胃拡張

タイハクオウムに見られた腺胃拡張
タイハクオウムに見られた腺胃拡張

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

potential Hydrogenの略。水素イオン指数のこと。酸性・アルカリ性を示す言葉。

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

上部気道疾患(URTD)の1つ。症状としてくしゃみや鼻汁が出る。鼻孔は赤くなり、周囲は鼻汁で汚れる。単一疾患の場合と他の疾患(副鼻腔炎、咽頭炎、喉頭炎など)との混合で出る場合も少なくない。別名「鼻道炎」。

鼻炎による鼻塞
鼻炎による鼻塞

鼻炎による嘴の過長
鼻炎による嘴の過長

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

哺乳類の場合、肺が感染や事故などにより穴があき空気がもれ、皮下に漏れた空気が貯まる状態。触るとプチプチという気泡が触れる感覚なのが特徴。鳥類の場合、肺よりも気嚢の感染や事故、怪我、外傷などにより穴があき皮下に空気が貯まる事が多い。複数の気嚢が損傷を受けたり、気嚢のキズが大きく漏れる量が多いと、全身が風船のようになる事がある。気嚢の場合、損傷部位によって皮下気腫の出る位置は異なる。

事故による皮下気腫
事故による皮下気腫

事故による皮下気腫
事故による皮下気腫

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

多くの鳥類で繁殖期が始まるための合図の1つ。多くの鳥種では日光(ひかり・明るい)時間の延長によって繁殖期の発情期が始まる。その他に相手の存在や温度、食事量がきっかけとなる。

投稿者: 池谷動物病院

2017.02.10更新

多くの鳥類での鼻は上嘴の基部に2つの鼻腔につながる穴として付いている。セキセイインコやオカメインコの場合はロウ膜と言われる膜状物に2つ鼻腔につながる穴として存在する。中は骨(骨性鼻中隔)によって分離されている。吸われた空気は弁蓋の脇を通り軟骨性鼻甲介の間を通り後鼻腔へ流れていく。(キーウイの鼻孔は嘴先にある。)

セキセイインコの鼻孔
セキセイインコの鼻孔

オオハナインコの鼻孔
オオハナインコの鼻孔

投稿者: 池谷動物病院

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